
日本DIY・ホームセンター協会(東京都千代田区、稲葉敏幸会長)は2024年6月4日、2024年度定時総会、記念講演会、懇親パーティーを第一ホテル東京(東京都港区)で開催した。

冒頭では、稲葉会長が挨拶。「昨年は4年ぶりに、マスクをしなくてもいいという形で、幕張メッセで59回目のDIYホームセンターショーを開催しました。出展社は518社、来場者は5万6000人を超えました。今年も第60回大会として8月29日から3日間、幕張メッセで開催します。60回記念ということで、海外からも小売店協会の方々もお呼びして、セミナー等を開催します。昨年の展示会では海外からの出展も多くなりましたが、今年は中国や台湾、インドネシアやイタリアなどからも出展が予定されています」とし、「協会のベース活動にあたるDIYアドバイザー資格試験についてですが、我々の基本となるアドバイザーを増やしていくのが、協会としての基本です。DIYの認知拡大を主な業務とするので、ますます発展させていきたいと考えています。業界だけでなく一般ユーザーむけでも、マスコミを集めて、ホームセンターの役割を広めていきたいと思います」と語った。総会時点での加盟社は461社。
続いて、「2023年度事業報告書(報告事項)及び決算報告書承認に関する件」、「理事・監事(案)承認」などが審議され、いずれも承認された。
▽普及展示事業:第59回JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2023を開催した。第59回開催のための出展誘致プレゼンテーションも、昨年4月にベトナム・ホーチミンで開催した。なお、昨年10月には、台湾ハードウェア2023に協会ブースを出展し、今年8月に開催予定の第60回JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2024の出展案内を配布した。また、昨年11月および今年2月には、日本国内の出展検討企業にむけた開催説明会を実施した。
▽流通システム標準化及び情報化事業:業界の流通環境改善や経営効率化支援のため、業界内の製配販に対する業界独自のEDIシステムの導入促進にむけ、各種取り組みを行った。
▽DIYアドバイザー関係事業:2023年度DIYアドバイザー資格試験を実施した。第40回となる資格試験は、1495名の出願者をみた。最終合格者は475名。この結果、DIYアドバイザー資格試験の合格登録者は累計で2万2637名となった。このほか、2023年度DIYアドバイザー登録更新手続きや交流会、実技研修会などを開催した。
▽教育研修事業:DIYアドバイザー養成研修の実施、DIY通信教育の開講、新春特別セミナーおよび新年賀詞交歓会を開催した。
▽消費者普及事業:DIYこども工作教室を計23回開催したほか、DIYスクールの開催などを実施した。
▽調査・情報サービス事業:DIY小売業実態調査を実施したほか、小売業会員社を対象に月次調査の実施などに取り組んだ。
▽広報事業:DIY会報の発行、DIYinformationの配信などに取り組んだ。
▽環境資源事業:経済産業省からの要請のもと、DIY・ホームセンター業界における地球温暖化対策の一環として策定した「カーボンニュートラル行動計画」に基づき、温暖化対策に取り組んだ。
▽住宅リフォーム取り組み事業:HCリフォーム情報部会やマーケティングセミナーを実施。
▽グローバル推進事業:ベトナム・ホーチミンの小売業視察のため、視察団を派遣した。このほか、ドイツのGlobal DIY Summitに協会経由で13名が参加したほか、輸出セミナーを開催した。
▽業界内の企業間取引きの適正化に向けた取り組みの推進:経済産業省主導のもと、DIY・ホームセンター業界策定の「適正取引の推進と生産性・付加価値向上に向けた自主行動計画」について、フォーローアップや各種対応を行った。
第2号議案では、前田信氏、山口一生氏、佐藤哲士氏、桑原正仁氏の各理事退任に伴う補欠理事が選任され、新たに西将邦氏と上村祐一郎氏が選任された。こののち、2024年度事業計画書及び収支予算書、2023年度公益目的支出計画実施報告書が報告された。

なお記念講演として、軍事アナリストの小川和久氏を講師に迎え「激動する国際情勢」をテーマとした講演が実施されたのち、懇親会が開かれた。
(佐藤敬広)