
ベトナムで開催される国際家具見本市のVIFA EXPOとHAWA EXPO。2025年3月5日からそれぞれ4日間と3日間にわたって開催され、ベトナム国内外から多くのバイヤーが押し寄せ、盛況となった。

VIFA EXPO2025は、ホーチミン市7区のSECCで開催された。ホールA、B、C、Dの大きく4つのエリアに分かれてブースが設定され、日本国内からもフクイ、馬場家具など多数の企業が出展した。

今回のVIFA EXPOでは、ソファや木製家具の出品もさることながら、流行のブークレ生地を採用した製品が、ベトナムや中国など多くの企業で見られた。また、アウトドア(屋外)用の製品についても非常に多くの出展社がそれぞれの製品を訴求しており、自然な素材感を活かしたアイテムについて欧米からの来場者がチェックする様子が目立った。




屋内用のチェアでは、木材とブラックの張地の組み合わせなど、コントラストをつけた展示も見られたが、やはりグレーやブラウン、ホワイト系のファブリック製品が多数を占める。背にラタンを用いたアイテムも多く展示されるなど、東南アジアという場所柄が色濃く反映された内容も目立った。



なお、VIFAEXPOにおいて、ホールCおよびホールDには、中国系の企業ブースが多く集まった。中国系の企業による一般的なリビング家具や、オフィス家具やファブリック見本、金具などの金属や塗料、そして電動ソファなどについては、このエリアに集約されて展示される傾向が目立った。




HAWA EXPOは、SECCから車で50分ほど離れたホワイトパレスで開催。ホールAとBの2か所を用いた会場構成となった。VIFA EXPOと比較すると展示規模はやや小ぶりだが、ブース小間を広めにとる企業も多くみられた。
VIFA EXPOおよびHAWA EXPOともに、日本国内からの出展企業はいずれもベトナムに工場をもつ企業が圧倒的多数を占めた。主な企業(グループ企業含める)では、馬場家具、フクイ、佐藤産業、チヨダコーポレーション(以上VIFA)、ニトリ、朝日木材加工、ジェネレーションパス(以上HAWA)などの企業が出展した。主に日本国内からのバイヤーとの商談を行うケースが多い、アジア・オセアニア、欧米各国などへの販路拡大を視野に入れながら、各企業がそれぞれの持ち味を前面に打ち出した製品を出品した。
昨今は特に、インド市場の伸びが注目されており、インドからのバイヤーに期待する出展社も多数みられた。ベトナムで製造を行っているメリットを活かした、諸外国への販路開拓が、東南アジア諸国での見本市を通じてより広がりを見せていきそうだ。
(続く)